保湿剤の種類
お肌のコンディションを整えるために大切な保湿剤、大きく分けると2種類あることをご存じでしょうか?
英語で言うと、一つはエモリエント(emollient)、もう一つはモイスチャライザー(moisturizer)です。どちらも日本語に訳すと「保湿剤」ですが、違いがあります。
まずエモリエントの方ですが、簡単に言うと「ただの油」です。よく使われるワセリンやプロペトがこれに相当します。皮膚に油の膜を作ることで、皮膚の水分が飛んでいくのを防ぎます。また、皮膚を外部の刺激から守る効果もあります。
ワセリンやプロペトは化学的に安定で、他のものと反応を起こしにくいので、かぶれを起こしたりする危険が少ないですし、少しくらい目や口に入っても大丈夫です。また、あまりお肌との相性を考えなくてよいので、誰でも安心して使えます。
お肌を保護する性質がありますから、赤ちゃんの口回りやお尻に塗って、かぶれの予防として使うこともできます。
一方のモイスチャライザーの方は、保湿剤自身に水分を保つ効果があります。よく小児科で処方されるヒルドイドはモイスチャライザーです。市販のものだと、「セラミド」や「アミノ酸」といった成分を含んだものがこれに相当します。ちょっと高いですが、ナチュラルサイエンスの保湿剤(https://www.natural-s.jp/shop/g/g521/)などがあります。
ちょっと変わったところで、資生堂の2e(ドゥーエ)(https://2e.shiseido.co.jp/baby/products/milky-lotion.html)があります。これは、虫歯予防で有名なキリシトールが含まれています。キシリトールを塗るとお肌が作る保湿成分が増えるため、保湿効果が出るようです。
保湿剤として性能がよいのはモイスチャライザーの方ですが、お肌と合わないことがあったり、元々お肌が荒れている人が使うとかぶれたりすることもあります。
赤ちゃんを産まれた時から保湿しておくとアトピー性皮膚炎を防げるかもしれない、というデータがありますが、どうやらエモリエントにはそういった効果はなさそうです。効果があるとすれば、モイスチャライザーの方です。
どの保湿剤を使えばいいのか迷ったら、相談してくださいね。
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